スポーツをダイジェストで見ている

ワールドカップである。
今日、日本代表が予選2位通過で決勝トーナメント進出を決めた。
渋谷のスクランブル交差点が、歓喜の人波でまたえらいことになっていたみたいだ。
僕は、である。
朝起きてテレビをつけたら、代表戦がちょうど終わっていた。
事務所で朝方まで調べものをしていて、その場で何となく寝てしまい、何となく起きたのだ。

もちろん日本代表は応援している。
ただ、そんなことを言っても、サッカーファンに怒られるだけだ。
だから正直に言います。
僕は、スポーツ全般をダイジェストで見ています。
気にはなっているし、興味もある。
リアルタイムで応援する一体感や、その時々に起こる感情の起伏も素晴らしいと思うし、尊重している。
ただ、僕の心のどこかに「ダイジェストでいっか」という思いがあるのだ。
まるでAIを使った後のような感覚というか、
ダイジェストの便利さみたいなものにやられているのかもしれない。

そんなこんなで「ダイジェストまだかな」とテレビを睨みつつ、
ふとスマホを見ると、メッセージが何件か来ていた。

「誕生日おめでとう」

妻からのLINEで、今日が自分の誕生日だったことに気づかされる。
(妻よ、いつもありがとうございます。)
外は大雨(台風2発)。今日に限って地震も数回あった。なんだか嫌な予感しかしない。
これじゃあ「ドーハの悲劇」よろしく「46歳の悲劇」にならないか心配だ。
でも、「ドーハの悲劇」があったから「ジョホールバルの歓喜」があったのだ。
日本代表のように一生懸命やっていれば、悲劇はドラマチックな展開で歓喜に変わるだろう。

夜、妻が買ってきてくれたケーキを頬張っていると、息子が「DAZNに入りたい」と言ってきた。
DAZNでは今、ワールドカップを独占配信しているのだ。
僕は間髪入れず答える。

「ダイジェストでよくない?」

僕は概ね幸せな人生を歩んでいると思います。

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